sweets_icecream_turkey


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名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

【第二部 シャンルウルファ県アクチャカレ近辺の生活】


彡(-)(-)「昨日の報復迫撃のニュースが気になるンゴねぇ…」


彡(゚)(゚)「あのお兄さんたち大丈夫やろか…一応、安否の確認だけしてから次の街へ行くか……」


彡(゚)(゚)「そうと決まれば早速またアクチャカレに行くで!」


彡(゚)(゚)「でもミニバスではアクチャカレに入れへんかったからなぁ…次はタクシーで行ってみるか!」


彡(^)(^)「へい!そこのタクシー!!」


(このスレの内容は全てフィクションです)




 

293名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

彡(゚)(゚)「おーい、そこのおっちゃん!アクチャカレまで行きたいんやけど!」


(´?ω?)「アクチャカレ?120トルコリラだよ」


彡(゚)(゚)「は?高いわ!まけてや」


(´?ω?)「君は何人なの?中国?日本?タイ?韓国?」


彡(゚)(゚)「日本や」


(´?ω?)「あっそうなんだ!僕日本大好き!ナガトモ!ホンダ!」


彡(-)(-)「あっそ…どうでも良いからまけてや(どこ行ってもこれやな…)」




294名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´?ω?)「日本人なら30トルコリラでいいよ!」


彡(-)(-)「えぇ…580円かいな。一気に下がったなぁ…逆に不安やわ」


(´?ω?)「さぁ乗って乗って!」


彡(-)(-)「まぁええわ。とりあえずアクチャカレの入り口まで頼むわ」


(´?ω?)「すぐ着くよ!」


「(ブロロロロロ~)」




295名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

彡(゚)(゚)「なぁおっちゃん、この道路ってやたらと大型トラック多くない?何運んでんの?武器?」


(´?ω?)「武器???違うよ、綿花だよ?」


彡(゚)(゚)「え?この超大型トラックたち、みーんな綿花を運んでんの?」


(´?ω?)「そうだよ?」


彡(゚)(゚)「はえー凄い量なんやなぁ」


(´?ω?)「気になる?」


彡(゚)(゚)「そらまぁ綿花なんて初めて見たしな」




296名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´?ω?)「よっしゃ分かったわ!」


彡(゚)(゚)「おいおいおい何が分かったんや!何する気や」


(´?ω?)「大丈夫大丈夫!ノープロブレムだよ!」


彡(_)(_)「信用できへんなぁ…不安やわ」


「(ガチャン)」


彡(゚)(゚)「は?何で車止めんねん。アクチャカレはまだ先やろ」


(´?ω?)「大丈夫大丈夫!ちょっとここで待っててね」


彡(_)(_)「ほんま大丈夫かいな.…」




297名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´?ω?) (´。ω゚) (;ω;`)「……。」


彡(゚)(゚)「なんや?運ちゃんの知り合いの家なんやろか」


彡(_)(_)「なんでもええから早よ出発してくれへんかなぁ…」


彡(_)(_)「長いなぁもう…」


(´?ω?)「いいよ、降りて」


彡(-)(-)「なんや?ここで降りるんか?こんな綿花畑に用はないんやが」


(´。ω゚)「こんにちは」


彡(゚)(゚)「こ、こんにちは」




298名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´?ω?)「ここはあなたの家。リラックスして!」


彡(-)(-)「え?意味分からへん」


(´?ω?)「綿花に興味あるんでしょ?」


彡(゚)(゚)「いやまぁ、綿花というより農家の生活とかは気になるかな…」


(´?ω?)「だから案内するよ、ついておいで」


(´。ω゚)「ようこそー」


彡(-)(-)「えぇ…まぁええか。お邪魔します……」




299名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´?ω?)「ねぇ、ぼくにはチャイを頼むよ。さぁ日本人、ここに座って!」


彡(-)(-)「は、はい…」


(´。ω゚)「キミは何飲む?コーヒー?チャイ?」


彡(-)(-)「ワ、ワイはいらんわ(睡眠薬強盗多いって聞くしなぁ)」


(´?ω?)「恥ずかしがっちゃダメ!!コイツにもチャイを頼むよ」


(´。ω゚)「はーい」


彡(-)(-)「えぇ…」




300名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(;ω;`)「………チャイです。どうぞ」


彡(゚)(゚)「あ、サンガツ」


(´。ω゚)「ふぅー、それで綿花を見にきたんだよね」


(´?ω?)「そうそう!この日本人、綿花に興味あるんだって!」


(´。ω゚)「何か聞きたいことない?なんでも聞いてよ」


彡(゚)(゚)「何でもええんか?」




301名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´。ω゚)「何でもいいよ、綿花って分かる?服とかマフラーを作る材料だよ?」


彡(゚)(゚)「もちろん分かってるで。なぁさっきチャイを運んでくれた子供って何歳なん?」


(´。ω゚)「んあ?イドゥリスのこと?おーい!!イドゥリス!!!日本人が呼んでるぞ!!!」


(;ω;`)「……。」


彡(゚)(゚)「何歳なん?」


(´。ω゚)「年齢聞かれてるんだよ。何歳になったか自分で教えてあげなさい」


(;ω;`)「……8歳」




303名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

彡(゚)(゚)「8歳!この子も働いてるん?」


(´。ω゚)「???当たり前だけど???」


彡(゚)(゚)「ファッ!?今日は平日の昼間やろ?学校には行かへんのか?」


(´。ω゚)「学校には行ってるよ」


彡(゚)(゚)「週にどのくらい?」


(´。ω゚)「週に5日」


彡(゚)(゚)「ほーんワイらと同じやな。でも今は家におるやん」


(;ω;`)「……学校は午前中で終わり」




304名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´。ω゚)「学校から帰ってきたらお昼ご飯食べて、その後みんなで働くんだよ」


彡(゚)(゚)「子供も働くんか?」


(´?ω?)「子供が家の手伝いをするのは当たり前でしょ?」


彡(゚)(゚)「そうか…当たり前か。何歳まで学校に行くんや?」


(;ω;`)「15歳」


(´。ω゚)「高校や職業訓練校や大学まで行く人もいるけどね」


(;ω;`)「勉強は嫌い!!!」


彡(゚)(゚)「日本の義務教育と同じ期間なんやなぁ…」




308名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´?ω?)「ねぇ、綿花について聞きにきたんでしょ?」


彡(゚)(゚)「あぁせやせや、給料とか聞いてもええか?」


(´。ω゚)「給料?月の?」


彡(゚)(゚)「せや、月収ってなんぼなん?」


(´。ω゚)「1700トルコリラだよ」


彡(?)(^)「月収が32,300円とかウソやん!桁を1つ間違えてるんやろ?」


(´。ω゚)「いや、間違えてないよ。綿花農家はだいたいこんな物だよ。トラックを持ってる家庭はもっと上がるけどね」


(´?ω?)「ちなみにタクシー運転手のぼくは月収34,200円くらいだよ」


彡(. )(. )「そ、そうやったんか.」




310名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´。ω゚)「ウチは持ち家だからね、まだ良いよ。賃貸住宅に住んでたら月収の半分は家賃で引かれるからね」


(´?ω?)「ぼくはアクチャカレ市内の賃貸アパートに住んでるけど、家賃は850トルコリラだよ」


彡( )( )「16,000円!!月収の半分やんけ!」


(´?ω?)「トルコは家賃が高いんだよ…1Rに家族6人で暮らしてる。これでも普通だよ?」


彡(. )(. )「よく生活できるなぁ…」


(´?ω?)「確かに貧乏かもしれないけどねぇ…特に困ったことはないかな」




312名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

彡(゚)(゚)「そういえばさっきトラックを持ってる家庭はまだ稼げるって言ってたやん
あれってどういうことなん?」


(´。ω゚)「収穫した綿花は運送業者に渡すんだよ。売値はだいたい固定。」


彡(゚)(゚)「運送まで自分で全部やったらその分運送業者にお金を払わなくて良いってこと?」


(´。ω゚)「そうそう。運送業者は収穫の時期になると各綿花農家を回るんだ。今お世話になってる運送業者はもう30年の付き合いがあるんだよ」


彡(゚)(゚)「みんな顔馴染みってわけか。タクシーの運ちゃんとも知り合いなん?」


(´?ω?)「違うよ?」


彡(゚)(゚)「は?」




313名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´。ω゚)「日本人が綿花畑に興味あるから見せてくれって突然言われたんだよ」


(´?ω?)「そうそう。でも今はもう友だち」


彡( )( )「えぇ…知り合いでも何でもないんか…なんやそのコミュ力」


(´。ω゚)「そうそう、綿花を見たことある?案内するよ」


彡(^)(^)「見たい見たい!」


(´。ω゚)「こっちだよ。ちょうど機械で収穫したばかりだからね」


彡(゚)(゚)「はえーこれが綿花?かなりカサカサしてて硬いんやねぇ」




316名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´。ω゚)「まぁ詳しくはイドゥリスに案内してもらっててよ。ぼくは運ちゃんとお喋りしてるから」


彡(゚)(゚)「分かった!色々サンガツ!」


(;ω;`)「こっちだよ」


彡(゚)(゚)「やぁやぁイドゥリス君、何してんの?」


(;ω;`)「落ちてる綿花を拾うんだよ。機械で収穫出来なかった綿花を拾うんだ。やり方は分かる?さぁ拾ってみて」


彡(゚)(゚)「拾うくらい普通にできるわ。ところで、向こうで作業してる人たちは兄弟?」


(;ω;`)「うん兄弟。5人兄弟なんだ」


彡(゚)(゚)「大家族やねぇ」


(;ω;`)「普通だと思うけど…」




317名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

彡(゚)(゚)「学校好き?」


(;ω;`)「学校は好きだけど勉強は嫌い!」


彡(゚)(゚)「畑仕事は好き?」


(;ω;`)「しんどいし嫌いだけど…働かなきゃね。そういう日本人は何してるの?」


彡(゚)(゚)「ワイか?ワイは学生してるで。大学院行ってる」


(;ω;`)「へぇお金持ちなんだねぇ…あ、拾った綿花はあのカゴに入れてね。あとでまとめるから」


彡(゚)(゚)「了解やで」




319名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(;ω;`)「ぼくは大きくなったらたくさんお金を稼ぐんだ。それで両親に新しい家をプレゼントするんだよ」


彡(゚)(゚)「素晴らしい夢やな。なんぼくらいで家は建つんや?」


(;ω;`)「45,000ドルあれば豪邸が建てられるよ!」


彡(゚)(゚)「家具や車もいるやろ、それはなんぼなん?」


(;ω;`)「2,000ドルくらいかな。だから47,000ドル貯めるんだ!」


彡(゚)(゚)「500万あれば車も買えて豪邸が建つんか…やっすいなぁ」


(;ω;`)「安くないよ!」


彡(゚)(゚)「まぁそうか………安くはないよなぁ…イタッ」




320名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(;ω;`)「どうしたの?怪我したの?」


彡(。)(; )「イタァイ!!綿花硬すぎるやろ!」


(;ω;`)「……手を切ったみたいだね。消毒しに家に戻ろうか」


彡(。)(; )「毎日こんな仕事してんのか…」


(;ω;`)「日本人の手、綺麗だねぇ…柔らかいね」


彡(。)(; )「……。(子どもの手なのにワイより硬いやんけ…)」




321名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(;ω;`)「ねぇお父さん、日本人が手を切ったみたい。薬を塗ってあげてよ」


(´。ω゚)「どこを切ったの?はい、この油を塗れば大丈夫だよ」


彡(。)(; )「……すまんな。」


(´。ω゚)「ところでご飯はもう食べた?せっかくだしご飯を食べていきなよ」


(;ω;`)「お父さんの作るケパブはおいしいよ!」


彡(゚)(゚)「いや、それは流石に悪いわ」


(´?ω?)「なんで?」


彡(゚)(゚)「ご飯までお世話になるのはちょっとね(なんでコイツは見ず知らずの人の家でくつろいでんねん)」




322名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´。ω゚)「そう言わずに食べていきなよ、お願いだよ」


彡(゚)(゚)「ワイはアクチャカレ市内に行かなアカンのよ、すまへんな」


(´。ω゚)「そうか…約束があるのか…それなら仕方ないね……。」


彡(゚)(゚)「それより質問してもええか?」


(´。ω゚)「なんでもどうぞ!質問大歓迎だよ」


彡(゚)(゚)「先月からトルコ軍がたくさん来たやん、どうだった?」


(´。ω゚)「どうって言われても…大歓迎だよ」


彡(゚)(゚)「なんでなん?」




323名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(´。ω゚)「そりゃ当然だよ。私たちの身の安全を守ってくれるんだから」


彡(゚)(゚)「軍が来て生活変わった?」


(´。ω゚)「まぁね、ほんの少しはマシになったかな。先週にもテロが起きたのは知ってる?」


彡(゚)(゚)「知ってるで。一般人が3人も亡くなったやつやろ」


(´。ω゚)「そうそう、女性と子供が殺されたやつ。あの頃なんてテロが怖くて怖くて一睡もできなかったよ」


彡(゚)(゚)「その時と比べたらマシ?」


(´。ω゚)「マシだよ。テロの危険が無くなったわけじゃないけど、軍がしっかり監視してくれてるからね。安心感が違うよ」




324名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

彡(゚)(゚)「大歓迎してるんやなぁ」


(´。ω゚)「イドゥリスなんて道路を走る軍の車両を応援しに行ったよ」


彡(゚)(゚)「国境振って?」


(´。ω゚)「そうそう」


彡(゚)(゚)「熱烈やなぁ…まぁそれだけテロの恐怖が身近やったいうことか」


(´。ω゚)「今も危なくて気が休まらないけどね…」


彡(゚)(゚)「そっか…いろいろ体験させてくれた上にお茶までご馳走になって…ありがとうやで」


(´。ω゚)「こちらこそ来てくれてありがとう。今度はご飯食べにおいでよ」


彡(^)(^)「せやな、また今度な」




325名無しの歴史部員 ID: ID:7Uy

(;ω;`)「もう帰るの?」


彡(^)(^)「迷惑かけてすまへんな。まぁ元気で頑張れや」


(;ω;`)「そっか…寂しいなあ」


(´?ω?)「ん?そろそろアクチャカレ市内へ行く?」


彡(゚)(゚)「頼むわ。あんまり遅くなるとあかんし(なんでコイツ寝そべってんねん)」


(;ω;`)「じゃあまたねー!バイバイ!」


彡(^)(^)「バイバーイ!」


(´?ω?)「それじゃ出発しようか」


【第二部 シャンルウルファ県アクチャカレ近辺の生活 完】




引用元:彡(゚)(゚)と学ぶトルコ軍のクルド人実効支配地域侵攻